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第1回 商標が果たすビジネス上の役割
毎日、私たちが購入している商品や利用しているサービスは、そのほとんどに商標が付されています。例えば、家電量販店に並んでいるテレビには、SHARP、Panasonic、SONY…というような商標が商品の目に着きやすいところに必ず表示されています。
同じ性能を謳っているノーブランドのテレビとSHARPのテレビが同じ価格で並んでいた場合、貴方ならどちらを選ぶでしょうか。おそらくノーブランドのテレビは一台も売れないでしょう。
では、なぜノーブランドのテレビは売れないのでしょうか。
それは、需要者がSHARPという商標から、性能の良さ、品質の高さ、アフターサービスの充実などを期待し、また、宣伝広告による良いイメージを感じ取るからです。つまり、SHARPという商標にはその会社の信用が蓄積されているということができます。このような信用は、これまでの購入経験や、宣伝広告や、口コミなどによって蓄積されていきます。
逆に、商標が付されていない商品やサービスもあります。露天商が売っている果物や野菜、車で売りに来る焼き芋、縁日のたこ焼きなどに商標が表示されているのを見たことがありません。このような商売は、場所や時間などの偶発的要素だけで販売を行っており、販売後の苦情を受け付けず、次の販売につなげるということも考えません。良くも悪くも後のことは考えない売り切り型のビジネスですから、信用を蓄積させるような商標は必要ないということなのでしょう。
また、価格が安いことだけを特徴としているような商品にも商標は必要ありません。需要者に価格で選んでもらう商品ですから、価格が目印といえなくもありません。アジア圏から輸入された安かろう悪かろうというような商品にはたいてい商標が付されていません。
商標というのは、需要者が自社の商品・サービスを他社の商品・サービスから見分けることができるようにするための目印のことです。この目印には、使用者の業務上の信用が蓄積されていき、この信用がビジネスを行う上では大変貴重なものであることはご説明する間でもないでしょう。
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